中高生から見たesports

日本ではesportsについてどの程度知られているのでしょうか。
また、esportsはどのようなものだと思われているのでしょうか。
中高生を対象にアンケートを実施しました。
中高生

調査

高校2年生に関しては文・理それぞれ1クラス、合計2クラスで実施したため、他の学年より回答数が多くなっています。

調査日時 2018年10月27日
対象 神奈川大学附属中・高等学校の中学1年生〜高校2年生
目的 esportsについて日本の中高生がどのような意識を持っているのかを明らかにすること
方法 調査当日のホームルーム時間にアンケート用紙を配布、3~4分程度で回収
回答数 207
(中学一年:34
中学二年:33
中学三年:33
高校一年:35
高校二年:72)

結果・考察

以下のような結果になりました。

Q:「esports」を知っていますか?

Q1
近年、様々なメディアがesportsの話題を取り上げるようになりました。
また、SNSや動画配信サイトなどを通じて、esportsのコミュニティーが広がっています。
それにつれて、esportsという言葉だけでもかなり知られるようになってきたと推測できます。
実際に、eスポーツは2018年のユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされました。
しかし、esportsを知らない人も207人中60人と約3割もいるため、大衆的とは言えません

Q:esportsの試合を見たことがありますか?(当てはまるものをすべて選んでください)

Q2
esportsを知っている人は多くても、実際に試合を見た人は非常に少ないです。
esports業界の事情を知っている人は少ないと考えられます。

Q:スポーツだと思うものをすべて選んでください。

Q3
「スポーツ=体育」という認識が日本人の間で一般的なためか、ゲームはスポーツとは思わない人が大多数でした。
ゲームのジャンル別に見ると、格闘ゲームをスポーツだと考える人が他のゲームジャンルに比べて多く見られました。
パズルゲームやチェス、将棋をスポーツと考える人が少なかったことは、「マインドスポーツ」は日本人にとってスポーツではないことを示していると言えます。

また、非常に多くの人が「アーチェリーはスポーツだ」と考えていることがわかりましたが、弓矢は元々スポーツではありませんでした。
弓はただ単に狩猟の道具でしたが、16世紀頃からスポーツとして取り入れられたと言われています。
そして、様々な出来事を経て、今日ではアーチェリーはスポーツとして広く認められています。
今はまだesportsをスポーツと認識する人は少ないですが、アーチェリーのように、esportsがスポーツとして認められるようになる可能性はあると言えます。

Q:普段、ゲームの実況動画を動画視聴サイトで見ますか?

Q4
どの学年にもゲームに興味・関心がある人は一定数いることが分かります。
日本人のプロesportsプレイヤーの人口は多くないとはいえ、ゲームを遊んでいる人口自体はやはり少なくないようです。

Q:esportsに対する印象を箇条書きで書いてください。

各学年ごとに次のような回答が多く見られました。

中学1年生

  • スポーツではない
  • 近未来的・次世代
  • 楽しい
  • 誰でも参加できる
  • あまり分からない

中学2年生

  • 楽しい・面白い
  • 体を動かさない
  • 分からない
  • 新しい
  • 誰でもできる

中学3年生

  • 「スポーツ」というより「ゲーム」
  • 楽しそう・面白そう
  • オタク
  • 新しい・未来的
  • もっと知られるべき
  • あくまでゲームが大好きな人だけがやるもの

高校1年生

  • あくまでも「プロゲーマー」、「アスリート」ではない
  • 楽しそう・面白そう
  • 体を動かすわけじゃないから「スポーツ」ではない
  • 演出が派手、盛り上がりそう
  • 日本はかなり否定的
  • 肉体だけじゃないそれ以外の方法で競い合えるのは良い
  • ゲーマーの集い

高校2年生

  • スポーツとは思わない
  • だれでも平等に戦える
  • よく知らない
  • 海外がとても強い
  • 定期的な大会で完結するならいいが、オリンピック競技にすべきではない
  • 素人には何が起きているのかよく分からない
  • 依存する人が増えそう
  • wiiスポーツかと思った

そもそもesportsが何なのか知らない人もいたため、あまり普及が進んでいないようです。
ゲームはスポーツなのかということや、esportsの普及を肯定的に捉えるか否定的に捉えるかということについては、様々な意見がありました。
また、esportsの利点について、障害の有無に関わらず楽しむことができるなど、平等性に言及している回答もありました。
レクリエーションとしてのesportsの価値は大いにあるかもしれません。

Q:esportsはスポーツだと思いますか?

Q8
学年での差がかなり大きいですが、全体的に見ると意見が大きく割れました。
また、年齢が若くなるとスポーツだと思う人が少し増えていますが、esportsはスポーツだとは思わないという人の方が比較的多いようです。

この章のまとめ

esportsの知名度自体は高くなってきていますが、内容や業界の事情はよく知られていません。
また、アンケートからは日本人の「スポーツ=体育」という考え方の傾向も見られました。
しかし、多少はesportsもスポーツという考え方も出てきています。