日本eスポーツ連合から見たesports

esportsは一体どのようなものだと捉えられているのでしょうか。
esportsとは何かを明確にするために、取材や他のメディアによるインタビューから日本eスポーツ連合(以下JeSU)の見解をまとめました。

esportsはスポーツ?

私たちが取材したところ、「スポーツ」とは世界的には「競技」のことであって必ずしも「体育」ではないので、プレイヤーの実力で勝敗が左右されるものがスポーツであり、運によって勝敗が左右されるものは必ずしもスポーツとは言えない、とのことでした。
ゲームなら何であってもスポーツ、ということではないようです。
勝敗に運要素が含まれるべきではない、という点は他のスポーツと共通する点がありました。
まだ日本ではesportsはスポーツではないと思われる傾向が強いですが、JeSU副会長の浜村氏は以下のように述べています。

「実はeスポーツ先進国の韓国でも『eスポーツはスポーツではない』という議論が、ずっとなされています。
韓国は日本より20年くらい先行しているのに、まだそういう話が出ているんです。
それでも、eスポーツの選手がアスリートとして活躍しているので、『eスポーツもスポーツだね』と、みんなが認め始めているところです。」(読売新聞のインタビューより抜粋)

時間はかかるものの、日本でもesportsもスポーツだと考えられるようになる、という意見が読み取れます。
しかし、現在日本人の中では「ゲームはスポーツではない」という傾向が根強く残っています。
みんながesportsをスポーツと捉えるようになるにはかなりの時間がかかると私たちは考えます。

ネット依存について

ゲームやネットに関しては、依存症に対する懸念のために悪い印象を持たれることも少なくありません。
それについて、ネット依存症の人とesportsプレイヤーは全く違うという見解を以下のように浜村氏が示しています。

「ネット依存症の人はネットの世界で完結する自分ができてしまい、そこから出たくなくなるところが問題なのです。
それに対してeスポーツは競技であり、相手に勝つためには集中力や精神力、持久力、体力を鍛えないといけない。
マラソンをしたり、ジムに行ったりして、ネット依存症の人とは完全に真逆の状態になります。」(読売新聞のインタビューより抜粋)

「ゲームをやめられない」というような状態だと集中力や精神力、体力を鍛えられず、対戦の勝敗に影響します。
プロのesportsプレイヤーたちは時間などの管理をしっかりする必要があり、必然的に自分自身を制御できる必要があるようです。
一般的にはesports文化の発展とネット依存などの対策はよく相反するものというイメージがありますが、これらは寧ろ同じ方向性を持っていると言えるかもしれません。
ゲーム依存であることとゲームで生計を立てることの違いを理解しておくことは重要でしょう。
プロと依存症の違い

esportsを浸透させるには

私たちが取材したところ、国際的なスポーツ大会においてはesportsの大会が実施されるように働きかけ、また大会に日本代表選手を派遣していくことが重要だと考えているそうです。
また、国内においては全国各地でesportsのコミュニティーが活性化するよう環境を整え、選手の活躍の場を提供していくことを推進していけたら良いとのことでした。

国際的なスポーツ大会にesports部門を新たに設置することについては、2018年のアジア大会でウイニングイレブンが公開競技として試験的に導入されたことが大きな注目を浴びました。
スポーツに対する印象が変わっていけば、国際的なスポーツ大会にesports部門が設置されることが多くなることも考えられます。
また、2018年にジャカルタで開かれたアジア競技大会では日本チームが見事「ウイニングイレブン」のタイトルで金メダルを獲得しました。
esportsの大会が増えていけば、日本人esports選手の活躍がより目立つようになることが予測されます。